« コリン | メイン | ビタミンE »

がごめ昆布

昔から昆布は体にええ食品であると言われてきましたのや。食物繊維や鉄分、カルシウムやらなんやらが豊富に含まれており、健康食品として人気が高く、高血圧症や糖尿病の予防に効果があるとされとりまんねん。その昆布の中でもきょうび特に、健康や美容に気を配る人々の熱い視線を集めとるのが[がごめ昆布]や。

がごめ昆布って何?

がごめ昆布は、北海道南部の東海岸、津軽海峡沿岸にのみ分布する多年生の褐藻や。成長すると、長さ2m、幅20~50cmほどになり、寿命は4~5年と言われとりまんねん。低温水域を好み、水深10~25mの岩礁の上に生息してるんや。

ガゴメちう名前は、昆布の表面にあるカゴの目に似たデコボコに由来しまっせ。

このデコボコやからに見栄えがようんとされ、また、真昆布ほど出汁が取れへんこともあって、がごめ昆布は、食用としては、とろろ昆布やおぼろ昆布、松前漬けの原料として利用されるくらいでしたちうわけや。

トコロが、約10年前、がごめ昆布には様々な優れた成分が含まれとることが判明し、一躍脚光を浴びるようになったんですわ。

せやけどダンさん、残念なことに、がごめ昆布の水揚量は激減してるんや。1999年に海水温度が平年より5度ねき上昇し、その状態が長期間に渡ったことが原因と見られとりまんねん。がごめ昆布は暑さに弱いため、繁殖域が減少、不作が続いとるのや。

そやから、よりどエライ昔は「真昆布の成長を妨げる雑藻」と漁師はんに邪魔物扱いされとったんやけど、希少価値が高い昆布になってしもたんや。

ほんで、がごめ昆布の養殖が行われることになったんですわ。養殖技術が向上し、2005年現在、ショーバイベースでのガゴメ昆布の養殖は既に開始されとりまんねん。


■がごめ昆布のヌルヌル,ネバネバ パワー


がごめ昆布の特徴はその粘り(ぬめり)にあるんや、と断言したかて過言やおまへん。昆布の粘りの正体は、たんぱく質と多糖類が結合した粘性多糖類で、総称してムチン(mucin)と呼ばれとりまんねん。納豆のネバネバ,ヌルヌルもムチンや。がごめ昆布は、東北地方では納豆昆布(なっと昆布)とも呼ばれとりまんねん。
昆布のネバネバ,ヌルヌルの主成分は、アルギン酸カリウム(alginic acid,calcium alginate)やフコイダン(fucoidan)、ラミナラン(laminara)で、がごめ昆布のネバネバ,ヌルヌルの約80%がアルギン酸カリウム、残り20%がフコイダンとラミナランや。がごめ昆布は、ほかの昆布よりもアルギン酸カリウムやフコイダをようけ含んどるため、粘りがどエライ強いのや。
ほんで、これらの成分こそが、がごめ昆布の優れた成分なんやこれがホンマに。

がごめ昆布をおいしくいただこうわ!

がごめ昆布は、即効性のある薬とちゃうで、健康食品として、長期間継続して毎日の食事に取りぶちこむことが、生活習慣病を予防するためのいっちゃんの良策と言われとりまんねん。また、昆布はノンカロリーやから、ダイエットのサポートにもなるでっしゃろ。

がごめ昆布は、最初にさっと水洗いして、表面の汚れと余分な塩分を取るんや。


■ぶっかけガゴメ


がごめ昆布を水で戻して細く刻んやもんに、だし醤油やみりん、三杯酢を少々加えて30分程度置きまんねん。ねばりがでたトコロで、ご飯の上にぶっかけまんねん。
ネギのみじん切り、もみのり、卵、糸かつお、なめこ、大根おろしやらなんやらを加えると、おいしさ倍増。松前漬けの昆布として使用するんがおすすめ。


■粉末ガゴメ

適当な大きさにカットしたガゴメ昆布をミキサーやフードプロセッサーにかけて粉末にしまっせ。この粉末を味噌汁やお吸い物やらなんやらにさっと加えまんねん。ふりかけ代りにまぶして、おにぎりやらなんやらにも。

■昆布水

がごめ昆布を15cm四方くらいにカットし、数箇所切り込みを入れ、水を入れて一晩寝かしまっせ。6~8時間程度でネバネバ水が出来上がるんや。昆布水は1日1杯程度が適量で、食事のときに飲むのがベスト。できれば、がごめ昆布も一緒に食べるとよいでっしゃろ。作り置きはでけへんさかい、毎日新しく作って冷蔵庫で保存しておくんなはれ。 飲みにくい場合は、昆布水にはちみつやお酢をちびっとぶちこむのがおすすめ。

がごめ昆布の有効成分

がごめ昆布の有効成分には高血圧予防、抗アレルギー作用、整腸作用があると言われとりまんねん。 がごめ昆布は、ほかの昆布よりもアルギン酸カリウムやフコイダンをようけ含んでおりますわ。

■アルギン酸カリウム

アルギン酸は食物繊維の一種やけど、そやけどアンタ、食物繊維にはカリウム、カルシウムやらなんやらのミネラル類と結びつきやすい性質がおます。 がごめ昆布やらなんやらの海藻の中に含まれとるアルギン酸はカリウムと結合した状態(アルギン酸カリウム)や。

アルギン酸カリウムは、胃に入ると胃酸の働きによってカリウムを切り離し、切り離されたカリウムは体の中に吸収されはります。カリウムには血液中の水分を血管外に出す機能があり、この機能によって、余分な塩分が体外に排出され、血圧を下げる効果がおます。

一方、カリウムと切り離されたアルギン酸は、腸に運ばれて今度はナトリウムと結合します(アルギン酸ナトリウム)。アルギン酸ナトリウムは腸で吸収されにくく、そのまんま体外に排出されはります。ナトリウムには血圧を上げる作用があるんで、これも血圧を下げる効果をもたらしまっせ。

こないな風に、血圧を下げるカリウムを体内に残し、血圧を体外に下げるナトリウムを体外に排泄させるアルギン酸は、血圧の調整には欠かせへん食物繊維や。
また、アルギン酸ナトリウムとアルギン酸カルシウムによって、体内の余分なコレステロールも体外に排出するんで、腸内でのコレステロールの吸収を妨げることによって血液中のコレステロール値を下げる結果に繋がるんや。したがちう、肥満を予防するっちうことも期待できまんねん。
アルギン酸の生理作用にはまた、腸内酵素の活性作用や整腸作用も挙げられはります。


■フコイダン

がごめ昆布には、ほかの昆布の2倍以上のフコイダンが含まれとりまんねん。 いっちゃんはじめに、フコイダンには、脳梗塞やらなんやらを引き起こす血栓を溶かす(血栓溶解作用)とともに、血栓の形成を予防する作用がおます。フコイダンは、血栓の主要成分(フィブリン)を溶かす酵素(プラスミン)の活動を活発化しまっせ。これにより、血液がサラサラになり、血液循環を促進しまっせ。 次に、フコイダンは、胃潰瘍や胃ガンの原因となるヘリコバクター・ピロリ菌を除去する作用がおます。フコイダンは、胃の中でピロリ菌に吸着し、そのまんま腸に送られ、体外へ排出されはります。付け加えて、フコイダンには、胃の粘膜を保護し、損傷した胃粘膜を修復する作用もおます。ゴチャゴチャゆうとる場合やあれへん、要は、フコイダンは、胃炎やらなんやらの胃腸障害を抑制するとともに、ピロリ菌が胃壁に付着するんを予防しまっせ。 ほんで、アポトーシス(apoptosis)誘導効果。アポトーシスとは、細胞の遺伝子にあらかじめ組み込まれとる[細胞の自滅(自殺死)]のことや。老化して不要になりよった細胞は、アポトーシスに従って自ら死滅し、新しい細胞と入れ替わるんやが、発ガン物質や活性酸素によって損傷した細胞は、アポトーシスに従わんと無秩序に分裂し、ひたすら増殖しまっせ。フコイダンは、正常な細胞を傷付けることなく、ガン化した細胞の遺伝子に直接働きかけ、アポトーシスを促しまっせ。 さらに、フコイダンには、体内に浸入したウイルスや細菌を攻撃するNK(ナチュラルキラー)細胞や、抗体の合成に関わる免疫細胞であるB細胞を活性化させる作用があることが、マウス実験によって明らかにされており、免疫力の向上にもつながると考えられとりまんねん。 そのほかにも、フコイダンには、抗アレルギー作用、抗酸化作用やらなんやらが確認されとりまんねん。フコイダンもまた食物繊維やから整腸作用もおます。

■ラミナラン

トコロで、多糖類は大別すると、骨格多糖類(構造多糖類)、粘質多糖類、貯蔵多糖類の3種類に分けられはります。アルギン酸やフコイダンは粘質多糖類、一方、ラミナランは貯蔵多糖類や。 ラミナランは、β-グルカン(β-glucan)の一種や。 一口にβ-グルカンというても、β-(1-1)-Dグルカンからβ-(1-6)-Dグルカン(1-5を省く)まなんやし、自然界に最もようけ存在するんはβ-(1-4)-Dグルカン(セルロース,cellulose)や。 ラミナランは、β-Dグルカン(1-3/1-6)や。β-(1-3)-Dグルカンには、免疫機能を活性化し、ウイルス・細菌による感染症やガンを防ぐ作用(抗腫瘍活性作用)があることが、きょうびの研究から明らかになっとりまんねん。ラミナランは、基本的にはアガリクスのβ-D-グルカンと同じような構造をしてるんやが、免疫活性化作用や感染症予防作用は、アガリクスのβ-D-グルカンよりも優れとりまんねん。 せやけどダンさん、ラミナランについては、アルギン酸やフコイダンほど研究は進んでおらへんし、現在の分析技術では、β-(1-3)-Dグルカンとβ-(1-6)-Dグルカンを区別するっちうことも、その他のβ-グルカンとの違いを区別するっちうことも容易やおまへん。今後の研究によって新たな報告が待たれるトコロですが、ラミナランにはアガリクスやらなんやらのβ-D-グルカンと同様の効果が得られはると期待されとりまんねん。

■その他

がごめ昆布は、粘性多糖類の他にも、人体に必要なミネラル類を豊富に含んでおりますわ。カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムの含有量は陸上の植物の2倍ほど。

必須ミネラルの一つであるヨウ素(ヨード)も、食物中では昆布に最もようけ含まれとりまんねん。ヨウ素は、交感神経を刺激する甲状腺ホルモンの構成成分や。そやから、新陳代謝が活発になり、タンパク質や脂質、糖質の代謝を促進しまっせ。ヨウ素には、ほかにも、血液中のコレステロール値を下げ、アドレナリンの働きを抑え、血圧が上がるのを防ぐ作用がおます。
なお、ヨウ素の過剰摂取は稀やけど、そやけどアンタ、甲状腺肥大を招きまんねん。成人の必要なもん量は男女ともに150μg、許容上限摂取量は3000μgとされとりまんねん。

About

2007年06月07日 10:12に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「コリン」です。

次の投稿は「ビタミンE」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。