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ブロッコリースプラウト

近年スーパーやらなんやらで、カイワレ大根やアルファルファ以外のスプラウトが多数出回るようになったんですわ。ブロッコリー、マスタード、レッドキャベツ、ヒマワリ、ソバ、クレソンやらなんやら、目にするっちうことも多いでっしゃろ。
中そやけど、ようけのビタミン類やミネラル類やらなんやら栄養分も豊富な上に、ガンを予防する効果があるちうことできょうび話題になっとるのが、ブロッコリーの新芽「ブロッコリースプラウト」や。

栄養たっぷり、スプラウト

スプラウト(sprout)とは、毛唐のセリフで[植物の新芽]を意味し、種子や豆を発芽させた新芽の総称や。やまとで最もよう知られとるスプラウトは、モヤシやカイワレ大根でっしゃろ。
スプラウトの人気の理由は、一年中安定して入手できること、比較的価格が安いこと、家庭でも簡単に栽培できること、ビタミン類やミネラル類を豊富に含んどること、少量でよりようけの有効成分を摂取するっちうことができること、生で食べられはるので調理が簡単であること、やらなんやらが挙げられはります。
植物の種子は、適当な温度,水,光の条件が揃うと発芽しまんねんけど、このとき、植物ホルモンや酵素が活性化し始め、種子の状態では存在していへんかったビタミン類,たんぱく質,ミネラル類を生成すると言われとりまんねん。
ゴチャゴチャゆうとる場合やあれへん、要は、スプラウトにはこれから成長していくために必要な栄養素が凝縮されとるのや。例あげたろか、たとえばやなあ、えんどう豆を発芽させた豆苗(とうみょうわ)の栄養価は、カロテンはえんどう豆の8.3倍,ビタミンKは6.8倍,ビタミンEは3.5倍,ビタミンB2は2.7倍含まれとります(五訂食品成分表より)。
スプラウトは、大別すると、種子から発芽させて全体を食べるタイプのもん(もやしやらなんやら)と、発芽して葉が開いたもんの根を切って葉と茎を食べるもん(カイワレ大根やらなんやら)とに分かれはります。ブロッコリースプラウトはこの中間になるんですわ。

ブロッコリースプラウトの人気のヒミツ

アメリカでははよも1930年代に食生活(せやなかったら食習慣)とガンとの関連について研究が進められとったんやが、1982年、アメリカ国立科学アカデミー(National Academy)が『食と栄養とがん(Food, Nutrition, and the Prevention of Cancer)』ちう報告書の中で、食習慣を改善したらガン予防に繋がると報告しましたわ。この報告書によって、がん予防にとちうのんマイナス要因は、カロリー,脂肪,塩分の過剰摂取や高温過熱であること、一方、同じくプラス要因は、食物繊維,抗酸化ビタミン類,カロチノイド類,グルタチオン,リン脂質,イオウ化合物,フェノール類やらなんやらであることが示されたんですわ。
この報告書は、世界中の研究者に多大な影響を及ぼし、1990年、アメリカ国立がん研究所(NCI,National Cancer Institute)を中心にスタートした「デザイナーフーズプロジェクト(Designer Foods Project,野菜や果物によるガン予防計画)」の骨子にもなったんですわ。デザイナーフーズとは、「がん予防を目的としてデザインされた,植物成分を基礎的に含む食品」を意味しまっせ。
こないな中、アメリカのボルチモアにあるジョンズ・ホプキンス医科大学(Johns Hopkins University School of Medicine)のタラレー博士(Dr. Paul Talalay, M.D.)が、1992年、アブラナ科(Crucifera)の野菜にようけ含まれる[スルフォラファン(sulforaphane)]ちう成分に、腫瘍の形成を抑制する効果があること、[スルフォラファン]の前駆物質である[グルコシノレート(glucosinolates,からし油配糖体) ]がアブラナ科の野菜の中でも特にブロッコリーに豊富に含まれとることを発表しましたわ。中そやけど、[スルフォラファン]には、体内にある解毒酵素を活性化させる作用がおます。[スルフォラファン]は、[イソチアネート(isothiocyanate)]の一種で、[グルコシノレート]が酵素[ミロシナーゼ(myrosinase)]の加水分解作用によって変身して生成されたもんや。
タラレー博士は、さらに、ある特定品種のブロッコリーの発芽3日目の状態で、[スルフォラファン]が、普通のブロッコリーの20~50倍も含まれとることを確認し、このブロッコリーの発芽3日目の新芽を[スーパースプラウト]と名付けたんや。ゴチャゴチャゆうとる場合やあれへん、要は、スーパースプラウト50gを食べることはブロッコリー1kg分を食べることに等しいのや。
栄養豊富でガン予防にも効果的。これがブロッコリースプラウトの人気のヒミツなんやこれがホンマに。

スルフォラファンのその他の効果

■ピロリ菌の除去

2002年5月、ジョンズ・ホプキンス医科大学とフランス国立化学研究センターの研究グループによって、「ブロッコリーやスーパースプラウトに含まれるスルフォラファンにはピロリ菌を殺菌する作用があるんや」と発表されたんですわ。
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ,Helicobacter pylor;H.pylori)は、胃や十二指腸の粘膜に寄生し、慢性胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍の主要な原因となる細菌で、40歳以上のやまと人の8割以上が感染してんと報告されとりまんねん。
ピロリ菌の除菌は通常抗生物質を使用しまっせ。そやから、耐性菌(抗生物質の効かいない菌)を作る可能性があり、既に抗生物質の一部に対する耐性ピロリ菌が出現してるんや。また、腸内の善玉菌も影響を受けるため、約半数に下痢がおこるんや。
ピロリ菌の感染経路は未だ解明されてへんねんが、ピロリ菌の研究が進むにつれ、ピロリ菌を減らす食品があることが次第に明らかになってきとりまんねん。ブロッコリースプラウトのほかには、ココアの脂肪成分や梅肉エキスやらなんやら。

■新陳代謝アップ

新陳代謝には、体内で生産されるグルタチオン(glutathione)が重要な役割を果たしてるんや。
グルタチオンは、グルタミン酸(glutamic acid)、システイン(cysteine)、グリシン(glycine)やらなんやらのアミノ酸から成るトリペプチド(tripeptide)で、活性酸素の除去、細胞内の毒素の掃除、細胞を生み出す際のDNAの原料になる、といった役割を担っとりまんねん。また近年、グルタチオンには皮膚を保護し、免疫機能の低下を防止し、紫外線を防御する働きもあることが明らかにされとりまんねん。
スルフォラファンにはこのグルタチオンの生産を促進させる作用があり、新陳代謝の改善に寄与すると考えられとりまんねん。新陳代謝が高まれば、美肌効果やアンチエイジング効果やらなんやらも期待できまんねん。
このほか、ブロッコリースプラウトには、食物繊維も豊富に含まれており、整腸作用がおます。また、コレステロールを減らしたり、血糖を下げたりする効果もおます。

ブロッコリースプラウトを美味しくいただこうわ!

どのスプラウトも鮮度が命や。
ブロッコリースプラウトは、みずみずしく、シャッキリしてんもん、大きさがそろっとるもん、茎の太さや背丈が均一なもん、葉に黒点があらへんもんを選びまひょ。なお、黄色の葉は緑化前の状態やから古くなりよったもんやおまへん。
スルフォラファンは、熱に強いのやけど、茹でると揮発してしもてまんねん。ブロッコリースプラウトは生で食べるか油で炒めて食べるとよいでっしゃろ。せやけど、生で食べた方がより吸収率が高まると言われとりまんねん。また、スルフォラファンと大豆レシチンを一緒に摂取すると、吸収率を高めることができるとも言われとりまんねん。
ブロッコリースプラウトは、カイワレ大根ほど辛味がなく、生であっても、子どもやお年寄りにも食べやすいでっしゃろ。サラダ、和え物、付け合せ、納豆や豆腐の薬味、刺し身のツマ、やらなんやらやらなんやら、食生活に積極的に取り入れたいもんや。

スプラウトを育ててみようわ!

スプラウトは実はオノレで簡単に栽培するっちうことができまんねん。日当たりが多少悪うても、狭い場所そやけど、短期間で育ちまんねん。ブロッコリースプラウトの栽培キットはスーパーでもネットショップでも購入できまんねん。なんと、100円ショップで販売されとる栽培キットは、2種類の種のほかにスポンジと容器付き。食べる楽しみと育てんねん楽しみを味わえまんねん。

■準備するもん

・ブロッコリースプラウトの種
・スポンジまたは脱脂綿(培地)
・容器

■育てんねん場所

室内で育てまんねん。適温は20~25℃。温度が低すぎると成長が遅く、逆に温度が高すぎると発芽せんことがおます。冬は日当たりのええトコに置き、夏は直射日光を避けた方がよいでっしゃろ。夜間に冷えるときはぬくいトコに置いたり、大きめのビニール袋を被せたりするんもよいでっしゃろ。
なお、日光の当たらへん場所で栽培したもんは葉が黄色っぽい色になるんやが、日光に当てれば緑色に変わるんや。

■育て方

1.種をぬるま湯に2~3時間程度浸けまんねん。
2.容器の底にスポンジまたは脱脂綿を敷きまんねん。
3.種をまんべんなく敷き詰めまんねん。
4.種が軽く浸かる程度に水を入れはります。水を入れすぎへんように。
5.2~3日で発芽しまっせ。
6.発芽したときに、根に白い毛がでとるもんがあれば、水をかけまんねん。
7.1週間程度で食べられはる大きさに成長しまっせ。